放射性物質の安全性について
使用する薬剤は放射性物質ですが、その放射線量は胃のX線検査とほぼ同等と少なく、検査翌日には体外に尿として排泄されるため副作用の心配はありません。
PET検査の弱点
検出しにくいがんの種類・・・腎臓や膀胱、前立腺のがん、原発性肝がん、脳腫瘍、胃がん
腎臓と膀胱にあるがんは、検査用薬剤が腎臓から尿として排泄されるので診断できません。また、前立腺がんは膀胱と重なる位置にあると見つからない場合があります。
※PET検査の弱点については、CTと超音波検査、血液検査(腫瘍マーカー)を組み合わせた複合型の診断システムで見落としを防ぎます。
PET-CTの導入で、さらに診断精度が向上!
がん診断センターでは、高感度と高分解能、この相反する性能を両立させた画期的なPET-CTを九州の医療機関で初めて導入しました。
従来の方法では発見が難しかった小さながんも発見できるPET。これにCT(断層撮影装置)の機能を合体させ、がんの正確な位置まで把握できるのがPET-CTです。
PET単独の画像はがんの正確な位置を特定するのが難しい場合もあります。そこで、実際の診断は内臓や血管など体内の詳細な形態がわかるCTの検査結果と併用して診断しています。PET-CTでは検査時間も短縮され、患者様への負担も軽減されます。
PET-CTの特長
飛躍的に高められる検出能と位置情報
PETにより得られる機能画像と高分解能CTで得られる形態画像。そして正確な重ね合せ“Fusion”画像が病巣部位置を正確にかつ速やかに確定。これまで不確実であった微細な病巣部の同定が高められます。
より正確な診断を提供
症例:膵臓がん
PETスキャン、CTスキャンを一連の流れで行うことで、検査スループットを大幅に向上させるとともに、個々の画像を個別に観察する手法に比べFusion画像によるスピーディな読影が可能になりました。さらに、検査時間差による双方のズレを防ぐことが可能となります。
高画質PETイメージングの実現
マルチスライスCTによるトランスミッションにより、圧倒的に高いS/Nの吸収補正用画像が利用できるため高画質のPETイメージが得られます。治療計画の制度向上高精度に位置合せがなされたFusion画像により、正常組織への損傷を低減させた放射線治療計画や手術計画を実現。精度の向上に大きく貢献します。